無機質な人形たちで

東口 次登(脚色、演出

モドカシイ想い

永島梨枝子(人形美術)

舞台は薄明のよう

西島加寿子(舞台美術)

2020年 東京と福島

一ノ瀬季生(音楽)

ディックの幻視した悪夢、そして
現代の悪夢

西浦英司(ライター)

ささやかな日常を続けていく為に

日高真紅(日本SF作家クラブ会員)

出演者のことば (1)

出演者のことば (2)

もう一つのディック幻想人形劇の世界
「地図にない町」

 

舞台は薄明のよう…

舞台美術 西島加寿子

 

 本来、人形劇はファンタジーを得意とする。成り立ち自体がそのものだ。だがこの「薄明の朝食」の作品を思う時、ファンタジー性は押し込められる。描かれていく7年後は子ども達が夢の持てる未来ではない。そして、何が本来の姿で何が虚構なのかさえわからない世界だ。けれど、確かに家族は朝食を食べていた。明るい1日(イチニチ)が始まることを思い描いて…。舞台を創っていく出発点でもある。どうか子ども達の未来が明るく幸せでありますよう願いつつ。