ごあいさつ
あらすじ
スタッフ・キャスト

「動物農場」から「新・動物農場」へ

東口 次登

オーウェルと『動物農場』

川端 康雄(日本女子大学教授)

「父とジョージ・オーウェル、私と動物農場」

羽深 加寿男

ジョージ・オーウェルの生きた時代とロシア革命

出演者のことば

シュールに!ミステリアスに!

西口司郎(イラストレーター)

『願い』

松原康弘(人形美術)

「新・動物農場」の舞台にむかって

西島加寿子(舞台美術)

『自由への歌』

一ノ瀬季生(音楽

稽古フォット

 

出演者のことば

西村和子 ベンジャミン(ロバ)・ジョーンズの妻
 バブルの頃もはじけた時もわしらの暮らしは何も変わらん。政権がどっちに転ぼうがわしには関係ない、と言ってきた。が、ささやかな幸せ、生きる権利、本当の自由が奪われるとき、足手まといの年寄りは。今、年金者組合が元気だ。
高平和子 スノーボール(豚)
 動物寓話の諷刺力と人形劇の諧謔性をがっぷり組み合わせて笑う門には怒りが来て、そのあとに、一人一人の呟きが希望に繋がる感動的な世界を創りたい。
三木孝信 ボクサー(牡馬)
 ボクサーは動画を見た。ロンドン発ミュージカル「War Horse」。骨格だけの竹編み細工のような等身大の馬の人形。血管が浮かび、筋肉が躍動する。汗さえ飛び散っていた。その想像力に唖然とした。彼は鼻息荒く嘶いた。「ヒヒーン!見つけたぞ、これだ!」
藤田光平 メージャー(豚)
 今、未来に明るい夢を描ける人が、いるだろうか。いまわのきわに、次の世代に夢多き世界を、一方的に、また無責任にとは言え、リレーできたメージャーは、ある意味、生を全うした、と思う。
杉山芳未 ミューリエル(山羊)
 何か違う、何かおかしいと思ったら、上手く説明できなくても、勇気をだして声にだせば何かが変わるかもしれない。
奥洞 昇 雌牛・ピルキントン(農場主)
 め牛です。本当は〝お〟なのですが…。演じるために女心を探っていたもののどうも難しい。一体〝お〟と〝め〟の違いは何なのか?…おとめ?…乙女!?そうよ、女心は無くても乙女心ならアタシにも有るはずだわっ!!
永島梨枝子 スクィラー(豚)
 「全ての動物は平等である」、なんと難しく危ういことなのだろうか。歴史が語り、メディアから溢れるニュースが語る人間の弱さ、危うさ…、
 ああ誰か、スクィラーの饒舌を止めてくれ!! 怒りを、勇気に変えて。
奥村佳子 クローバー(牝馬)
 恐い話である。でも身近に事実おきている出来事と重なる。気付かないふりをして生きているのです。気付かなければ、立ち上がらなければ。
菅 賢吉 ナポレオン(豚)
 崇高な理念を掲げ、理想の国家を建設しようとしても、人間の欲望の元には何の力にも成り得ないのか。権力は常に腐敗する。権力以外に、国を動かし変革する力は存在しないのだろうか。
宮本 敦 ジョーンズ(農場主)・食用豚たち
 十三年前クラルテの『動物農場』を観たのは、学生の時だった。劇の印象と共に、「風車、風車を建てよう…」という労働歌がいまだ脳裏に貼りついている。『新・動物農場』ではジャズに乗って軽やかに、前作の印象を飛び越えたい!
斎藤裕子 モリー(白馬)・作男・屠殺業者
 いつの時代もみんな幸せに生きたい気持ちは変わらない。そして、幸せには様々な形がある。私にとって、あなたにとって本当の幸せとは…。
 そしてその為に何が出来るか…。
曽我千尋 めんどり・ヒヨコたち
 当時のソ連での出来事を忠実に踏まえた筋立てなのに、今読んでもこの時代や自分達の状態に当てはまるものがある。寓話の持っている強さはすごいなぁと思います。