2007年秋の大人の公演

2007年大阪新劇フェスティバル参加

9月27日〜30日 ・ 大阪テイジンホールにて

9月27日(木)午後7時開演
9月28日(金)午後2時、7時開演
9月29日(土)午後2時、7時開演
9月30日(日)午後2時開演

料金 前売り:一般 3500円 、学生 2500円
当日:各500円増(ともの会会員割引2割引・団体割引10名様以上1割引)


原作・W. Shakespeare
脚色、演出・東口次登
人形美術・永島梨枝子
舞台美術・西島加寿子
特殊効果・松原康弘
音楽・一ノ瀬季生
照明・中村純隆
舞台監督・奥洞昇
制作・人形劇団クラルテ製作部

『マクベス』 原作のあらすじ

 スコットランド将軍マクベスは反乱軍に勝利した日、三人の魔女から「やがて王になるお方!」と予言される。王位への欲望と謀反の罪を恐れるマクベスの心中を見抜いたマクベス夫人は、夫をそそのかす。マクベスはついにダンカン王を刺殺し、自らが王位につく。しかし不安に苛まれ、もう一つの予言「子孫が王になる」と告げられた戦友バンクォーまでも殺害する。もはや生きているはずのないバンクォーの幻影が現れ、恐れおののくマクベス。やがて狂気はマクベス夫人をも蝕み始める。そして、再び魔女から与えられた予言。「女から生まれた者は誰一人、マクベスを倒せはしない。」「バーナムの森がダンシネインの丘へ攻め寄せるまでは・・・」度重なる殺戮が、マクベスとマクベス夫人から眠りを奪い、恐怖と虚無で覆い始める。
ついに隣国イングランドから復讐に燃え、ダンシネインを目指す軍勢が立ち上がる。予言された運命に立ち向かうマクベスは・・・


上演に寄せて 

脚色・演出 東口次登

「ハムレット」・「十二夜」に続いて、今回は「マクベス」に挑戦です。
人間の俳優たちのもって生まれた顔や表情に頼らない、人形でしか創れないマクベスの「顔(かしら)」、よくある老婆のような魔女ではない「魔女」たち、幻影、亡霊。人形芝居ならではの舞台装置と人形で、マクベスの世界をたっぷりとつくりたいと思っています。
そして、近松作品を上演した体験「人形にかかるを第一に/人形に魂を込める」も踏まえて、難解なマクベス・マクベス夫人らの心象世界を繊細に表現しようと考えています。
自らの運命を予言され、人はどう生きるのか?運命に流されるか、逆らうか、それが問題だ・・・ハムレットと同じ匂いもしてきます。心の葛藤がドラマとして凝縮された作品。マクベスの心を探れば探るほど、僕にはマクベスが一番純粋な心を持った人間に見えてくる・・・そして、魔女とは何なのか?・・・
「人生は歩く影法師、人形は出番が終われば死んでしまう」・・・人形を操るものが、ほんとうは魔女なのかもしれない・・・